2019年9月24日火曜日

10月19日にミヤマシジミ・サミットを開催します



ミヤマシジミ研究会

 ミヤマシジミ・サミット2019

2019年度講演会・研究発表会

(趣旨)
ミヤマシジミ研究会は,身近な自然環境を大切にし,絶滅危惧種の保全に関心のある人々が集まり,みんなで里山の小さな命を守っていく活動を行っています.その一環として毎年,講演会と活動報告会を開催しております.2019年度は全国にあるミヤマシジミの保護や研究に係わっている団体が一堂に会して,情報と意見交換を行いミヤマシジミの保全活動を全国に発信していくためにミヤマシジミ・サミットを開催することになりました.
今回は信州大学理学部教授の東城幸治先生にDNA解析を使った昆虫の系統分類について,易しくて興味あるお話をしてもらいます.また各団体の活動報告とパネルディスカッションを予定しています.
昆虫や自然,また絶滅危惧種の保全に興味のある方のご来場をお待ちしています.

日時:平成311019日(土)13001630
会場:塩尻総合文化センター 3301多目的室
 399-0738 長野県塩尻市大門7番町4-3 
    TEL 0263-54-1253
事前申し込み不要

プログラム        進行 江田慧子
1330 ~ 1500 
基調講演 「DNA解析による昆虫のルーツ」
 東城幸治氏(信州大学理学部教授)
研究報告 「ミヤマシジミの研究と保全活動の報告」
 中村寛志(信州大学名誉教授)
1500 休憩
1515 ~ 1620 
パネルディスカッション
  活動報告 
 北原正彦氏(山梨県富士山科学研究所)
  高橋洋一氏(十日町水辺の楽校)
  加藤秀世氏(静岡県立天竜高等学校)
   小林正征氏(ミヤマ株式会社)
  コメンテーター 
 那須野雅好氏(安曇野市教育委員会)
 東城幸治氏(信州大学理学部)
1620 ~ 1630 大会宣言の採択
1630 閉会


辰野町荒神山ミヤマシジミ観察会 2019.9.1

2019年9月15日日曜日

ますみヶ丘市民の森第2回昆虫の採集・観察会 

ミヤマシジミ第3化オス(ますみヶ丘保護区)


 2019年9月14日(土)に,ミヤマシジミ研究会と伊那市の主催で,ますみヶ丘市民の森において「2019年度第2回昆虫の採集・観察会」を実施しました.





鳩吹公園公園は素晴らしい快晴でした
















開会式のあと,みんなでミヤマシジミの保護区で 成虫を観察しました.

地元の横山のミヤマシジミを守る会がコマツナギを植栽して
保護活動を行っているところでミヤマシジミを観察

続いて帝京科学大学の江田慧子講師と専攻性が考案した「ヤマシジミのリアル脱出ゲーム」を楽しみました.この中で野外でチョウを捕まえてスケッチ、図鑑でチョウの種類を調べる学習などがあり,昆虫博士になれるゲームです.

閉じ込められたミヤマシジミのケージの
カギの番号をクイズで探そう!




図鑑を調べながら
クロスワードパズルを解く

お父さんも真剣にパズルに挑戦










みんなの努力でカギの番号が解け
ミヤマシジミの脱出成功!!










無事に脱出したミヤマシジミのメス
ミヤマシジミは,生息地が少なくなって鍵をかけられたケージの中でほそぼそと暮らしている状態です.ミヤマシジミ研究会では,みんなの努力でケージの鍵を開けて広々とした環境でミヤマシジミが暮らしていけるようにしたいと願って活動を行っています.

2019年9月10日火曜日

荒神山ミヤマシジミ観察会

辰野いきものネットワークとミヤマシジミ研究会が主催して,2019年9月1日(日)に辰野町荒神山で恒例のミヤマシジミ観察会が行われました.今年は会長の中村寛志氏(信州大学名誉教授)が「ミヤマシジミってどんなチョウ?」と題して,ミヤマシジミの生態や海外のミヤマシジミの様子を紹介,辰野生きものネットワーク会長の土田秀実氏が,7月に行われた浜松での意見交換会と浜松市天竜川河畔のミヤマシジミの様子を報告しました.
観察会のチラシ

参加者は28名
 
 講演に続いて,たつの海南側の改修堰堤へ移動してミヤマシジミ観察・撮影会が行われた.今年は3化の発生が10日ほど遅れたが,この日も約40個体ほどが保護区のコマツナギやクローバーの上を舞ったり吸蜜をしていた.以下にその様子を紹介します.
4ペアーの交尾が観察された

新鮮なオス個体

うまく撮れたかな?


手乗りミヤマシジミ,右手の薬指に注目




















ミヤマシジミに関する意見交換会

2019年7月9日に浜松河川国道事務所横山出張所会議室で,「ミヤマシジミに関する意見交換会」が行われました.出席者は以下の通りです.ミヤマシジミ研究会からは中村,土田,岡村の3人が出席しました.

浜松河川国道事務所横山出張所会議室で,天竜高校の環境課の生徒さんの保護活動の発表を聞き,意見の交換をしました.その後,ミヤマシジミを保護している飛龍大橋上流の現地を視察しました.静岡県でもミヤマシジミの生息地が減少しているとの報告でした.



2019年9月9日月曜日

ミヤマシジミの文献(会員)

研究会会員によるミヤマシジミの文献
原著
1.江田慧子・古井宏幸・大須賀はるい・中村寛志 (2010) 三峰川河川敷におけるミヤマシジミの季節変動と日周活動について 環境科学年報 信州大学  (32): 65-68.
2.中野貴洋・江田慧子・中村寛志 (2011) 信州大学農学部構内における絶滅危惧種ミヤマシジミの個体群回復実験. 信州大学農学部AFC報告 (9): 39-48.
3.Koda, K. and H. Nakamura (2011) Comparison of survival and development of Lycaeides argyrognomon (Bergsträsser) (Lepidoptera: Lycaenidae) reared on two different food plants, Indigofera pseudo-tinctoria and Chinese-grown Indigofera spp. Lepidoptera Science 62(3): 121-126.
4.尾﨑絵理・江田慧子・中村寛志 (2012) 絶滅危惧種ミヤマシジミの飼育方法について 信州大学農学部AFC報告 (10): 153-159.
5.Koda, K. and H. Nakamura (2012) Effects of temperature on the development and survival of an endangered butterfly, Lycaeides argyrognomon (Lepidoptera: Lycaenidae) with estimation of optimal and threshold temperatures using linear and nonlinear model Entomological Science 15(2): 162-170.
6.Koda, K., E. Ozaki and H. Nakamura (2012) The survival and development of Lycaeides argyrognomon (Bergsträsser) (Lepidoptera: Lycaenidae) reared on ten different leguminous plants for searching the potential feeding habits. Lepidoptera Science 63(4): 178-185.
7.田下昌志・山崎浩希・上田昇・宇佐美真一 •江田慧子 • 中村寛志 (2013) 希少種ミヤマシジミの帰化植物シロバナシナガワハギ(マメ科シナガワハギ属) への産卵に伴う生存率の低下 Lepidoptera Science 64(1): 10-17.
8.Ozaki, E., K. Koda and H. Nakamura (2013) Oviposition preference of adult females of Lycaeides argyrognomon (Bergsträsser) (Lepidoptera: Lycaenidae) for three food plants: Indigofera pseudo-tinctoria, Chinese-grown Indigofera sp. and Vicia cracca. Lepidoptera Science 64(3): 103-107.
9.江田慧子・尾崎絵理・中村寛志 (2015) 長野県におけるミヤマシジミの生息域外保全 昆虫と自然 50(2): 8-11.
10.江田慧子・.Cheol Min LEE・Jae Won Ryu・中村寛志 (2017) 韓国におけるミヤマシジミの食草調査ーシナガワ八ギ食の個体群の発見- New Entomologist 66(1/2): 9-14.
11.中村寛志・江田慧子・土田秀美・中村新一・岡村裕 (2017) ミヤマシジミの保全技術の研究と信州の生物多様性保全の普及活動 ミヤマシジミ研究会. 自然保護助成基金成果報告書 vol. 25 (2017)第25 期プロ・ナトゥーラ・ファンド助成 国内活動助成 25(): 97-102.
著書
1.江田慧子・中村寛志 (2016) 外来植物を利用する希少種Ⅰ-ミヤマシジミ-(井上大成・石井実編「ECO選書12チョウの分布拡大」p379-392) 北隆館 A5版457pp..
報告
1.中村寛志・江田慧子・土田秀美・中村新一・岡村裕 (2017) ミヤマシジミの保全技術の研究と信州の生物多様性保全の普及活動 ミヤマシジミ研究会 自然保護助成基金成果報告書 vol. 25 (2017)第25 期プロ・ナトゥーラ・ファンド助成 国内活動助成 25(): 97-102.

ミヤマシジミ研究会役員


平成30年度役員

会  長  中村寛志 (信州大学名誉教授)

幹  事  中村新一(横山地区ミヤマシジミを守る会) 

      岡村 裕 (伊那ミヤマシジミを守る会) 

      土田秀実(辰野生きものネットワーク) 

      大野田文吉(上牧里山づくりの会) 

      小林正征(ミヤマ株式会社)

監  査  伊那市耕地林務課

事務局長  江田慧子(帝京科学大学)

ミヤマシジミ研究会会則

ミヤマシジミ研究会会則
第1条 「名称」本会は「ミヤマシジミ研究会」(Research Group of Lycaeides argyrognomon (RGLa) )という.
第2条 「目的」本会は,ミヤマシジミの保全・保護や研究に携わっている団体や個人が集まり,活動の情報を交換するとともに,絶滅危惧種や生物多様性の保全・保護活動の一層の推進と拡大を図ること,また研究会を通してミヤマシジミに係わっている人々の交流を深めることを目的とする.
第3条 「業務」本会はその目的を達成するために以下の事業を行う.
 1) 総会を開催して,ミヤマシジミの保護・保全と研究に関する活動の情報交換
 2) ミヤマシジミの調査・研究活動
 3) シンポジウム,セミナー,環境教育などの実施
 4) ホームページ,印刷物などによる活動内容の公開と保全活動の重要性のPR
 5) 絶滅危惧種や生物多様性に関する調査・研究と保全・保護活動
 6) 研究・活動部会の設置
 7) その他役員会において必要と認められた業務
第4条 「会員」本会の会員は,ミヤマシジミに関する保護団体や機関の中から推薦された方,および総会において入会を認められた者とする.
第5条 「役員」本会に会長1名,幹事若干名,事務局長1名,監査1名をおく.役員の任期は1年とし,毎年総会において選出する.但し再任は妨げない.
2. 役員会は必要なときに会長が招集し,議長は会長があたる.
第6条 「会費」別途定める.
第7条 「総会」総会は会長が招集し,次に掲げる事項を決議する。
 1) 事業計画,収支予算・決算
 2) 会則の変更
 3) 新規会員の承認
 4) その他重要事項
第8条 「部会」会則第3条6)にもとづき,研究・活動部会を設けることができる.
2.研究・活動部会は部会長を置く.
3. 研究・部会の会計は,本会事務局の特別会計として処理する.
第9条 「改正」本会則の改正は,役員会の議を経て総会にて承認を得るものとする.
付則
平成25年11月2日制定
平成26年 3月8日改正
平成26年12月 6日改正