2020年11月30日月曜日

ミヤマシジミ研究発表会のお知らせ


 ミヤマシジミ研究会は,身近な自然環境を大切にし,絶滅危惧種の保全に関心のある人々が集まり,みんなで里山の小さな命を守っていく活動を行っています.その一環として毎年12月に講演会と活動報告会を開催しております.今年は新型コロナの感染予防のために多くの人を集める催し物が中止になっております.そのため今年は,対面での一般公開講演会は取りやめ,ミヤマシジミ研究会会員と関係者を中心に定員を設けて事前参加申し込み制で実施いたします. 
 一般の方や遠方の会員の方は,zoomを使ったオンライン参加ができますので,参加ご希望の方は12月4日の17時までに,事務局(中村)宛 insect2@shinshu-u.ac.jp メールにてお申し込みください.申し込みに必要な情報は,氏名,住所,電話番号,メールアドレスです.折り返しzoomミーティングの招待メールをお送りいたします.
 オンライン環境をお持ちの方のご参加をお待ちしております.

日  時:2020年12月5日(土)13:30~16:00(開場13:00)
会  場:大芝高原フォレスト大芝研修室
対面参加:事前申し込み必要・定員30人
プログラム:
13:00 受付開始(大芝高原フォレスト大芝研修室入口)
13:30 ~ 14:10 
 講演「温暖化と南信地方のチョウ類」 井原道夫氏(日本鱗翅学会会員) 
14:10 ~ 14:30
報告「ミヤマシジミ研究会7年間の活動」 中村寛志(ミヤマシジミ研究会会長)
14:30 ~ 16:30 活動報告と情報交換

ミヤマシジミ3化の♀ 
伊那市上伊那クリーンセンター保護区 2020.9.29


*新型コロナ感染拡大防止のため、参加者はマスクを着用してください.また発熱、咳等の症状がある方は参加をご遠慮ください.受付で検温・手の消毒をいたします.
*今後の地域の感染状況の変化によっては、やむを得ず日程の変更や中止をすることもありますのでご了承ください。

ミヤマシジミの越冬卵 伊那市横山
2020.11.5


主催:ミヤマシジミ研究会  
後援:信州生物多様性ネットきずな,辰野いきものネットワーク,ミヤマ株式会社 
申込み・問合せ先:ミヤマシジミ研究会(会長 中村寛志)
〒399-4511 長野県上伊那郡南箕輪村8021-8
Tel: 0265-74-8426 Mobile 090-3558-5472  E-mail: insect2@shinshu-u.ac.jp

2020年10月8日木曜日

ミヤマシジミの近況報告(4件)

 今年は7月の長雨やそれ以降の猛暑続きの異常な気候で,ミヤマシジミの1化と2化の発生時期がずれ個体数も少なかったのですが,やっと8月後半から第3化の成虫が元気な姿を見せてくれています.私の調査写真や会員の皆さんからのレポートを4件紹介します.

(1) 静岡の佐々木逸郎会員からのレポート

本日早朝(9月13日),天竜川河川敷(静岡県浜松市)の生息地に行ってきました.朝から雨で1時間ほどで上がりましたが,その後も曇りであいにくの天気となりました.それでも成虫は傷んでないのも多く,20頭以上見ました。荒神山ほどではないですが,そこそこ飛んでました.

ミヤマシジミ♂(2020年9月13日,静岡県浜松市)

ミヤマシジミ♀(2020年9月13日,静岡県浜松市)

幼虫は10頭以上見つけました.アリが近くにいるのでとてもわかりやすいです.若齢から終齢までまちまちですが,比較的に草むらの中よりも切れ目のコマツナギに多く見られました.またコンクリートの隙間の小さいコマツナギにもいました.葉も少ないし天敵に見つかり易いのに,ちょっと不思議です.

ミヤマシジミ幼虫(2020年9月13日,静岡県浜松市)

上空からの生息地の状況

上空からの写真ですが,上が陸側,下が川側(天竜川)です.生息地は上部の土手と下部のコンクリート道の少し上(移植した方)になります.初めてドローンで撮りましたが,荒神山も出来たら上空から撮りたいですね.(文,写真:佐々木会員)

(2) 辰野町の荒神山保護区

8月4日,長雨と日照不足で農作物に大きな影響が出ています.昨年は例年より遅い7月30日が2化のピークでしたが,今年のミヤマシジミ発生状況は,7月29日に87頭,8月2日に118頭と更に遅れが出ています.今のところ発生数は昨年と大差がないようですが,2化前半の♀が悪天候の連続で産卵が充分に行えなかったことも考えられます.その結果として3化の発生数や時期にも影響が出るかもしれません.コマツナギの花つきも例年より悪いようです.

9月13日の荒神山ミヤマシジミ観察会,開始前の雨,どうなることかと思いましたが止んでよかったです.乱舞が見られず残念でしたが、少数でも活動が見られたのが救いでした.

観察会で


観察会の日に少し傷んだオスですが,アップで吸蜜の動画が撮影できました(中村)


10月1日,荒神山の発生状況は今のところ昨年より個体数約15%減(7月の長雨の影か).(文:土田秀実会員,写真:中村寛志)

(3) 伊那市横山地区の保護区

伊那市の横山ミヤマシジミを守る会(中村新一会長)では,今年は鳩吹公園の保護区に新たにミヤマシジミの看板を設置.また自分の田畑の畔などにコマツナギを植えてミヤマシジミを保護していくオーナー制を取り入れる活動を開始している.

鳩吹公園公園のミヤマシジミ保護区で
(市民の森昆虫採集・観察会,9月19日)

今年から始まったミヤマシジミオーナー制による
保護活動(横山ミヤマシジミを守る会)

ミヤマシジミ♀,9月22日伊那市横山の保護区

(3) 上伊那市クリーンセンターの保護区
 
伊那市富県にある上伊那クリーンセンターのミヤマシジミ保護区は,今年の異常気象の影響で1・2化の発生数が極めて少なかった.3化の発生は少ないながら,9月29日に5個体確認できた.(文,写真:中村寛志)

ミヤマシジミ♂,まだ新鮮であった.9月29日

♀個体,産卵場所を探索中

保護区看板と新設の上伊那クリーンセンター,
高遠の桜をイメージしたピンク色の建物

2020年9月21日月曜日

令和2年度 ますみヶ丘市民の森 昆虫の採集・観察会

  2020年9月19日(土)に,ミヤマシジミ研究会と伊那市の主催で,ますみヶ丘市民の森において「昆虫の採集・観察会」を実施しました.例年実施している7月の第1回観察会が梅雨の長雨の影響で中止となり,今回が今年初めての観察会となりました。今回初めて,昆虫マイスター初級講座(1)として次のような学習をしながら昆虫の採集と観察を行いました. 

  • 絶滅が心配されているミヤマシジミの観察
  • ミヤマシジミのオスとメスの区別
  • いろんなチョウの仲間を調べる
  • チョウの体を正確にスケッチ



鳩吹公園公園の広場で開会.伊那市耕地林務課の下島課長の挨拶

保護区でミヤマシジミについて中村会長から説明を受ける参加者

  
保護区では10数頭のミヤマシジミ成虫を
観察できました。



親子で熱心にミヤマシジミを観察,いい写真が撮れたかな

今年は新型コロナの影響で家の中に閉じこもりがちであったが,前日の雨も上がり絶好の観察会日和,みんな網をもって昆虫の採集を楽しんでいました.マメハンミョウを捕まえた親子は,有毒だとわかると写真を撮ってそっと逃がしてやりました.

うまく捕まえたかな?

親子で昆虫採集

採集した昆虫の名前を図鑑で探したり,お父さんや講師に聞いたりして調べて観察ノートに記録,また虫のスケッチも描きました.

お父さんと図鑑で捕まえた昆虫の名前調べ


観察記録用のフォトアルバム

調べた虫の名前を中村ミヤマシジミ研究会会長に報告

今回から記録用にフォトアルバムを準備.
マイスター講座の観察記録を保存
講座の資料も残しておこう.自分で撮影した写真もプリントして残せるよ.

自分が採集して名前を調べた昆虫を発表.スケッチもみんなに披露しました.観察できた昆虫はミヤマシジミだけでなく,ツマグロヒョウモンやメスグロヒョウモンなどいろんな種類がいました.最後に,中村会長より修了証書を受け取りました.
参加者は16家族43名でした.

みんなに採集した昆虫の名前を発表

初級マイスターの修了証書を受け取る
修了証書




新聞の紹介記事(長野日報,2020.9.20)













2020年9月13日日曜日

辰野町荒神山のミヤマシジミ観察会

  辰野いきものネットワーク主催,ミヤマシジミ研究会の共催で,2020年9月13日(日)辰野町荒神山でミヤマシジミの観察会を実施しました。直前まで激しい雨でしたが,開始10時前に雨がやんで,楽しい観察と撮影が出来ました。悪天候にもかかわらず松本市や伊那市からの参加も含めて35名の参加者がありました.

 今年はパートナーシップ協定を締結した箕輪町のNTN株式会社 長野製作所さんからお茶とファイルの差し入れがありました。

観察会の案内


交尾ペアー,上が♂下が♀個体


参加者にはミヤマシジミ研究会特製オリジナルストラップを進呈しました.

恒例の記念撮影,今年はみんなマスクです

ミヤマシジミ♀

ミヤマシジミ♂

荒神山たつの海護岸のミヤマシジミ保護区

今年は新型コロナの影響で受付も野外で


2020年9月9日水曜日

ミヤマ株式会社さんとのパートナーシップ協定の延長

 2020年8月31日にミヤマ株式会社さんとのパートナーシップ協定を延長しました.2015年に長野県の第1号として締結したパートナーシップ協定延長の締結式が,長野県庁環境部長室で行われました。内容は今までの協定と同じく2025年まで5年間,ミヤマ株式会社さんが当研究会に活動の資金援助を行うほか啓発イベントや保全活動を協力して行うこと,さらに今回のから長野県も協定当事者として関係機関との調整や広報を行うこととなっています.

 締結式にはミヤマ株式会社から内田裕章副社長,長野県から猿田吉秀環境部長,当研究会からは中村会長が出席した.

締結後の記念写真


挨拶をする中村会長


中村ミヤマシジミ研究会会長の挨拶

お礼の言葉:2015年(平成27年)828日にパートナーシップ協定を締結してから5か年の間,ミヤマ株式会社さんには「ミヤマシジミ研究会」と「きずな」に多大なるご支援をいただき厚く御礼を申し上げます.長野県環境部の皆さんにはきずなのフォーラム実施においては,毎年多大なご協力をいただいてありがたく思っております.

 活動内容紹介:ミヤマシジミ研究会は,ミヤマシジミの保全・保護や研究に携わっている団体や個人が集まり,活動の情報を交換するとともに,絶滅危惧種や生物多様性の保全・保護活動の一層の推進と拡大を図ることを目的に,ミヤマシジミの調査・研究活動,シンポジウム,セミナー,環境教育を行っています.2014年の公開シンポジウムをはじめとして,2016年ミヤマ株式会社の保護区つくりとミヤマシジミの導入試験,2017年自然体験キャンプ,2019年ミヤマシジミサミットなどを実施してきました. 

今後の活動:本日の5年間継続の協定を締結できて,ミヤマ株式会社さんと今回から当事者として協定いただいた長野県に感謝する次第です.ミヤマシジミ研究会は今後,ミヤマ株式会社保護区での自然繁殖の成功,千曲川水系の系統が激減しているため,ここを生息域外保全の拠点としてミヤマシジミの分布を拡大を図る,茶臼山自然植物園での繁殖などの活動を計画しています.これからもよろしくご支援をお願いいたします.


ミヤマ株式会社内田裕章副社長の挨拶

猿田吉秀長野県環境部長の挨拶

パートナーシップ協定書

同時にミヤマ株式会社と延長協定が締結された
信州生物多様性ネットきずな(会長中村寛志)の協定書

長野経済新聞に調停式の様子が掲載

多くの報道が取材に.
abn長野朝日放送の夕方のニュースで放映された


ミヤマ株式会社の保護区で産卵試験を実施(8月18日)

パートナーシップ協定延長に先立って,ミヤマシジミ研究会のメンバーとミヤマシジミ研究会の新入社員の皆さんで,ミヤマシジミの産卵試験を行いました.また採集してきた幼虫の飼育指導も行いました.たくさん卵を産んで定着してくれることを願います.

ミヤマシジミのメス成虫を産卵用のセットに入れるところ.
指導しているのは岡村裕ミヤマシジミ研究会幹事.
後ろはミヤマ株式会社の新入社員さん.



千曲川水系のミヤマシジミのメス成虫を保護区に放す.


2020年5月26日火曜日

ミヤマシジミ初見の報告

長野県の上伊那地方で今年初めて見られたミヤマシジミ成虫の報告です.
岡村裕会員から
 日時:5月22日(金)午前10時半ごろ
 場所:天竜川右岸下牧の保護地
オス・メス各1頭,わずかに咲いたアカツメクサにとまりました。ここでの過去の初見日は,2018年が5月19日,2019年が5月18日でした.今年は暖冬でギフチョウなどの出現が早かったのですが,ミヤマシジミはほぼ例年通りでした.

ミヤマシジミ♀と♂ 天竜川下牧保護地
2020年5月22日 岡村撮影
中村・土田会員から
 日時:5月26日(火)午前11時半ごろ
 場所:伊那市 
オス,メス各1個体.羽化したばかりの新鮮な個体でした.

ミヤマシジミ♀ 伊那市
2020年5月26日 中村撮影

ミヤマシジミ♂ 伊那市
2020年5月26日 中村撮影