2020年9月21日月曜日

令和2年度 ますみヶ丘市民の森 昆虫の採集・観察会

  2020年9月19日(土)に,ミヤマシジミ研究会と伊那市の主催で,ますみヶ丘市民の森において「昆虫の採集・観察会」を実施しました.例年実施している7月の第1回観察会が梅雨の長雨の影響で中止となり,今回が今年初めての観察会となりました。今回初めて,昆虫マイスター初級講座(1)として次のような学習をしながら昆虫の採集と観察を行いました. 

  • 絶滅が心配されているミヤマシジミの観察
  • ミヤマシジミのオスとメスの区別
  • いろんなチョウの仲間を調べる
  • チョウの体を正確にスケッチ



鳩吹公園公園の広場で開会.伊那市耕地林務課の下島課長の挨拶

保護区でミヤマシジミについて中村会長から説明を受ける参加者

  
保護区では10数頭のミヤマシジミ成虫を
観察できました。



親子で熱心にミヤマシジミを観察,いい写真が撮れたかな

今年は新型コロナの影響で家の中に閉じこもりがちであったが,前日の雨も上がり絶好の観察会日和,みんな網をもって昆虫の採集を楽しんでいました.マメハンミョウを捕まえた親子は,有毒だとわかると写真を撮ってそっと逃がしてやりました.

うまく捕まえたかな?

親子で昆虫採集

採集した昆虫の名前を図鑑で探したり,お父さんや講師に聞いたりして調べて観察ノートに記録,また虫のスケッチも描きました.

お父さんと図鑑で捕まえた昆虫の名前調べ


観察記録用のフォトアルバム

調べた虫の名前を中村ミヤマシジミ研究会会長に報告

今回から記録用にフォトアルバムを準備.
マイスター講座の観察記録を保存
講座の資料も残しておこう.自分で撮影した写真もプリントして残せるよ.

自分が採集して名前を調べた昆虫を発表.スケッチもみんなに披露しました.観察できた昆虫はミヤマシジミだけでなく,ツマグロヒョウモンやメスグロヒョウモンなどいろんな種類がいました.最後に,中村会長より修了証書を受け取りました.
参加者は16家族43名でした.

みんなに採集した昆虫の名前を発表

初級マイスターの修了証書を受け取る
修了証書




新聞の紹介記事(長野日報,2020.9.20)













2020年9月13日日曜日

辰野町荒神山のミヤマシジミ観察会

  辰野いきものネットワーク主催,ミヤマシジミ研究会の共催で,2020年9月13日(日)辰野町荒神山でミヤマシジミの観察会を実施しました。直前まで激しい雨でしたが,開始10時前に雨がやんで,楽しい観察と撮影が出来ました。悪天候にもかかわらず松本市や伊那市からの参加も含めて35名の参加者がありました.

 今年はパートナーシップ協定を締結した箕輪町のNTN株式会社 長野製作所さんからお茶とファイルの差し入れがありました。

観察会の案内


交尾ペアー,上が♂下が♀個体


参加者にはミヤマシジミ研究会特製オリジナルストラップを進呈しました.

恒例の記念撮影,今年はみんなマスクです

ミヤマシジミ♀

ミヤマシジミ♂

荒神山たつの海護岸のミヤマシジミ保護区

今年は新型コロナの影響で受付も野外で


2020年9月9日水曜日

ミヤマ株式会社さんとのパートナーシップ協定の延長

 2020年8月31日にミヤマ株式会社さんとのパートナーシップ協定を延長しました.2015年に長野県の第1号として締結したパートナーシップ協定延長の締結式が,長野県庁環境部長室で行われました。内容は今までの協定と同じく2025年まで5年間,ミヤマ株式会社さんが当研究会に活動の資金援助を行うほか啓発イベントや保全活動を協力して行うこと,さらに今回のから長野県も協定当事者として関係機関との調整や広報を行うこととなっています.

 締結式にはミヤマ株式会社から内田裕章副社長,長野県から猿田吉秀環境部長,当研究会からは中村会長が出席した.

締結後の記念写真


挨拶をする中村会長


中村ミヤマシジミ研究会会長の挨拶

お礼の言葉:2015年(平成27年)828日にパートナーシップ協定を締結してから5か年の間,ミヤマ株式会社さんには「ミヤマシジミ研究会」と「きずな」に多大なるご支援をいただき厚く御礼を申し上げます.長野県環境部の皆さんにはきずなのフォーラム実施においては,毎年多大なご協力をいただいてありがたく思っております.

 活動内容紹介:ミヤマシジミ研究会は,ミヤマシジミの保全・保護や研究に携わっている団体や個人が集まり,活動の情報を交換するとともに,絶滅危惧種や生物多様性の保全・保護活動の一層の推進と拡大を図ることを目的に,ミヤマシジミの調査・研究活動,シンポジウム,セミナー,環境教育を行っています.2014年の公開シンポジウムをはじめとして,2016年ミヤマ株式会社の保護区つくりとミヤマシジミの導入試験,2017年自然体験キャンプ,2019年ミヤマシジミサミットなどを実施してきました. 

今後の活動:本日の5年間継続の協定を締結できて,ミヤマ株式会社さんと今回から当事者として協定いただいた長野県に感謝する次第です.ミヤマシジミ研究会は今後,ミヤマ株式会社保護区での自然繁殖の成功,千曲川水系の系統が激減しているため,ここを生息域外保全の拠点としてミヤマシジミの分布を拡大を図る,茶臼山自然植物園での繁殖などの活動を計画しています.これからもよろしくご支援をお願いいたします.


ミヤマ株式会社内田裕章副社長の挨拶

猿田吉秀長野県環境部長の挨拶

パートナーシップ協定書

同時にミヤマ株式会社と延長協定が締結された
信州生物多様性ネットきずな(会長中村寛志)の協定書

長野経済新聞に調停式の様子が掲載

多くの報道が取材に.
abn長野朝日放送の夕方のニュースで放映された


ミヤマ株式会社の保護区で産卵試験を実施(8月18日)

パートナーシップ協定延長に先立って,ミヤマシジミ研究会のメンバーとミヤマシジミ研究会の新入社員の皆さんで,ミヤマシジミの産卵試験を行いました.また採集してきた幼虫の飼育指導も行いました.たくさん卵を産んで定着してくれることを願います.

ミヤマシジミのメス成虫を産卵用のセットに入れるところ.
指導しているのは岡村裕ミヤマシジミ研究会幹事.
後ろはミヤマ株式会社の新入社員さん.



千曲川水系のミヤマシジミのメス成虫を保護区に放す.


2020年5月26日火曜日

ミヤマシジミ初見の報告

長野県の上伊那地方で今年初めて見られたミヤマシジミ成虫の報告です.
岡村裕会員から
 日時:5月22日(金)午前10時半ごろ
 場所:天竜川右岸下牧の保護地
オス・メス各1頭,わずかに咲いたアカツメクサにとまりました。ここでの過去の初見日は,2018年が5月19日,2019年が5月18日でした.今年は暖冬でギフチョウなどの出現が早かったのですが,ミヤマシジミはほぼ例年通りでした.

ミヤマシジミ♀と♂ 天竜川下牧保護地
2020年5月22日 岡村撮影
中村・土田会員から
 日時:5月26日(火)午前11時半ごろ
 場所:伊那市 
オス,メス各1個体.羽化したばかりの新鮮な個体でした.

ミヤマシジミ♀ 伊那市
2020年5月26日 中村撮影

ミヤマシジミ♂ 伊那市
2020年5月26日 中村撮影

2020年5月20日水曜日

静岡からミヤマシジミの報告

ミヤマシジミ♂ The Reverdin's Blue 
Lycaeides argyrognomon 
Shizuoka Pref. Japan  May 5, 2020  Photo by Sasaki

ミヤマシジミ研究会会員の静岡県磐田市の佐々木逸郎さんからミヤマシジミ初見の報告が来ました.以下「 」内は,佐々木さんのメールより 
「天竜川河川敷にミヤマシジミの初見に行ってきました。 5月2日は空振りでしたが、5日(♂3、♀0)、8日(♂3、♀1)は会うことができました。良かったです。天気もよく気温も高かったので期待してましたが、思ったより少なかったです。4月に寒い日があったのでその影響かもしれません。」

ミヤマシジミ♀
Shizuoka Pref. Japan  May 8, 2020  Photo by Sasaki

静岡県天竜川河畔のミヤマシジミ保護区
「オス3頭を見つけました」
May 17, 2020  Photo by Sasaki
「5月17日に生息地に再訪しましたが、
朝8時前から飛んでいて10時前
までにオス9頭、メス2頭見ました」
May 17, 2020  Photo by Sasaki














静岡県天竜川河畔のミヤマシジミ保護区は,昨年7月9日に私たちミヤマシジミ研究会会員も訪問しました.また昨年のミヤマシジミ・サミットでも天竜高校の加藤秀世先生からレポートがあったところです.
浜松市天竜川河畔のミヤマシジミ保護区
2019.9.1の荒神山ミヤマシジミ観察会での土田秀実会員の
「浜松市天竜川河畔のミヤマシジミ報告」スライドより

以下,佐々木さんの写真を紹介します.
May 5, 2020  Photo by Sasaki
May 8, 2020  Photo by Sasaki











May 5, 2020  Photo by Sasaki

2020年4月18日土曜日

ギフ・ヒメギフチョウの調査ルート「塩の道」The Solt Road

カタクリの花とヒメギフチョウ(2020/4/17)
 Luehdorfia puziloi visiting the flower of Erythronium japonicum

新型コロナウイルスの影響で,本日(4月18日)計画されていた小谷村のギフ・ヒメギフチョウ観察会は中止.ミヤマシジミ研究会では平成26年以来,小谷村のギフ・ヒメギフチョウの調査を行っています.毎年観察会の様子をアップしていますが,今年はかわりに調査ルートの「塩の道」のスナップを紹介します.

塩の道の石仏群
Stone images of the Buddha standing alone the Solt Road.
In old times people  conveyed the solt from Japan Sea to inland along the Solt Road

木で彫られた道祖神
Doso-shin (Taoist Gog) 
大網峠越え道標
Guidepost to Ohami Pass











 塩の道とは、海または、川舟の終着から内陸地へと、塩が運ばれた道の通称である。松本~糸魚川までの、塩の道は、途中の小谷村千国宿から名が由来し、千国街道と呼ばれている。「塩の道=千国街道」と解釈されるようになったのは、その道筋に、古道がそのままの姿を残す景色が残っているからと思われる。
 大網峠越えは、高度差があること、積雪が多く、積雪期は、牛が使えずに、人の背に頼るだけであった。人里はなれている、峠越えの塩の道には、当時の面影を伝える、石仏、牛の水飲み場、ウトウなどがあり、当時を偲ぶコースとして歩くことができます。( 古道 塩の道 千国街道より http://www.fumoto.info/ 引用)

 まだ肌寒い塩の道で見かけた生きもの

成虫で越冬し,春先から現れてなわばりを張るテングチョウ
Libythea celtis
キクザキイチゲ キンポウゲ科イチリンソウ属 
3~5月 特徴 山地の落葉樹林内に見られる多年草で,
分布は北海道,本州(近畿地方以北)花茎は高さ10cmほど.
Anemone pseudo-altaica

雨飾山(1963m) 校庭のサクラは満開
Mt Amakazari and Cherry blossoms in full bloom
ヒメギフチョウ
Luehdorfia puziloi

六地蔵 毎年ギフチョウとヒメギフチョウが飛び交うのを眺
めている.六地蔵は火葬場があった場所に祀わられている
ことが多いといわれている.
Jizo, the guardian deity of children is the most popular Buddha
 in Japan, we can see on the roadside.
Six Jizo sometimes indicates the cremation place in the past.

2020年3月12日木曜日

「ミヤマシジミの保全活動と高齢者」の論文がNew Entomologist誌に掲載



ミヤマシジミ研究会が2018年度長野県科学研究費の助成を得て実施したミヤマシジミの保全活動と高齢者の精神と健康の関係を,精神健康調査票(General Health Questionnaire-30; GHQ30)を用いて評価した論文が,信州昆虫学会のNew Entomologist誌に掲載されました.
 論文は,GHQ調査の結果ミヤマシジミ保全活動が,高齢者の精神や健康の状態に好影響を及ぼしていると考えられるという結論が得られたことを報告したものです.我々の活動に一層の励みになる結果でした.
 以下に,論文の一部を紹介します.別刷りまたはpdfファイルをご希望の方は,会長の中村まで,メールでお申し出ください. あどれす:insect2@shinshu-u.ac.jp



ミヤマシジミと研究の流れを示した図


信州昆虫学会の学会誌New Entomologist